PTAの書評

書評「PTAお役立ちハンドブック」 田所永世著 50のQ&Aと2つの改革事例

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このブログはPTAをテーマにして運営をしています。
こうして多くの体験談をまとめると本当に学校ごとでガラリと状況が変わっていることを知りました。
それは学校の立地や歴史によって大きく変わると思います。
そして、このブログでPTA改革のヒントを得られればと思い、PTAの書評も使用と思います。
今回は田所永世氏の「PTAお役立ちハンドブック」の書評をしますね。

PTAお役立ちハンドブックの書評と著者について

PTAお役立ちハンドブックの著者は田所永世氏です。
早稲田大学第一文学部を卒業して編集プロダクションに就職をして後にフリーライターになります。
ビジネス書を中心に多数の本を出しているようですね。

PTAお役立ちハンドブックの構成について

PTAお役立ちハンドブックの構成は大まかに分けて5章になっていて、2つのPTA改革事例を掲載しています。

  • まえがき
  • 第一章 基本編 知っておきたいPTAをとりまく状況
  • 第二章 組織編 役員や委員になる前に考えておくこと
  • 第三章 PTAで何をするか知ろう
  • 第四章 応用編 「困ったな」のそのときに、考えてみること
  • 第五章 よりよいPTAを作るために、考えておきたいこと
  • PTA改革事例その1 平川理恵さんの場合
  • PTA改革事例その2 山本浩資さんの場合
  • あとがき

50問のQ&A形式でPTAの基本的なことから未来のPTAについて書かれています。

アメリカのPTA活動について

私がひとどおりこの本を読んで気になった点を挙げてゆきます。

まずは第一章の「PTAって外国にもあるの?」について紹介したいと思います。
この本では外国のPTAの例としてアメリカの場合を挙げています。
アメリカのPTAでは日本よりも仕事が多いと書かれています。
保護者が体育や図工の授業の補助やクラブ活動のコーチや子供の送迎まで担っています。
また、公立学校の予算が少ないために寄付やバザー、チャリチィにも力を入れていると書かれています。

 

アメリカと日本を比較するとアメリカの方が大変そうですが、実際にはそうでもないようです。
というのもアメリカはキリスト教文化が根強いので寄付やボランティア精神が高いことと、PTA活動をしている人がやる気のある人だけで運営されているため、明るく雰囲気でそれが新たな参加者が増えるという図式になっています。
また、イベントやボランティア毎の参加となるので、自分に出来ることや、やりたいことだけを参加すればいいというシステムです。
ここらへんが日本のPTAとの大きな違いだと思います。
日本の場合だと一度役員になると1年間は「子供のため」という呪文によって半強制的に奉公するという意識になるのではないでしょうか。
アメリカと日本を単純に比較すること自体あまり意味はありませんが、日本のPTA活動に閉塞感を感じている方も多いと思います。

第二章はPTA組織の基本のQ&A

2章ではPTA役員や委員になる前に考えておくことという表題となっています。
PTAの役員選出のルールは各学校によって違います。

というよりも、長年続いている伝統というのか暗黙の了解によって決まっているのが現状です。

そういうわけで、それぞれのPTA会員の思い込みを解消するという意味では第二章は有効です。
現在は一昔前よりも生徒数が減っている学校の方が多いと思います。
そのため、生徒数の減少に比例して保護者の数も減るわけですから、必然的にPTA役員や委員になる率は高くなります。
子供が卒業するまでに一度は役員や委員にならなければいけないという、思い込みによって独自ルールが生まれていると思います。

第三章はPTAで実際にやっていることを網羅

この本の第三章は「PTAでなにをするかを知ろう」という表題で、実際のPTA活動についてのQ&Aとなっています。
PTA役員や委員の仕事についての解説となっています。
一般会員にとってはPTA役員や委員の仕事というのは大まかにはわかっていますが、詳細についてはブラックボックス化している所も多いと思います。

そういうところが、すごい大変なことをしていると思われて、役員選出でなかなか決まらない要因の一つになっています。
そういう思い込みを解消するのが第三章の役割となっています。

困ったことに答えていない第四章

第四章は『「困ったな」のそのときに、考えてみること』という表題でPTAでの悩み解決方法となります。
この本を買う上で一番肝心な点だと思います。
現在、PTA活動に疑問や不満に思っている方はウルトラCとか特効薬を探している方も多いでしょう。

しかし、この本ではそのような特効薬のような解決方法は挙げられていません。
私がこの章を読んでみてイライラしたQ&Aが結構ありましたね。

特に「~は無駄なんじゃない?」という疑問に対する答えが軒並み~に対する正当性や意義を唱えて言いくるめているという印象の設問が多いと思いました。
というのも、PTAというのは基本的には保守的で、民主主義を取っているため、前例重視で新しい議題はなかなか決まらない現実があります。
そこで、PTA活動に懐疑的な人は考え方を変えてみては?という流れになるのは致し方ないのかな?と思いました。

PTAの未来を良くするための第五章

この本の第5章は「よりよいPTAをつくるために、考えておきたいこと」という表題となっています。
よりよいにするためのPTAの改革や在り方についてのQ&Aになっています。

PTA活動をする上での大きな悩み事といえば、時間と人間関係です。
特に現在は共働き世代が増えて、PTA活動に費やす時間が取れない保護者が多いですね。
また、PTA活動に熱心な方と無関心な方の差が激しいことによって、互いに不満を持っていると思います。

PTAは本来任意加入する建前となっていますが、現実は強制・自動加入という学校が多いですね。
任意加入を周知させるためのメリットやデメリットなどが書かれています。

PTA改革をする上で一番重要なのが改革方針です。
ここではPTA改革を理想的なPTAにするために大幅に改革するのか?現実的な改革をするのか?について書かれています。
そして、PTA改革が思うように進まずに現状維持している要因についても書かれています。

PTA改革事例

5章の次がPTA改革事例として2つの例が紹介されています。
その一つが公立中学校の民間校長の平川理恵さんの事例となっています。
平原さんは自身の勤める公立中学校と娘の小学校ではPTA会長を掛け持っていました。
Only for kidsに限定することを目的として、広報誌やアルミ缶回収の廃止をして、図書委員会を新設をしました。

 

もう一つの事例として、東京都大田区の区立嶺町小学校のPTA会長の山本浩資さんの例を挙げています。
新聞記者をやっていた山本さんは2012年の東日本大震災をきっかけにPTA会長に推薦されて就任しました。
就任投書は重苦しい組織という印象を抱きましたが、特に役員選出についてはどこの学校でも同様なものだったに違いありません。
やはり山本さんの学校でも役員を決めるのにくじ引きで決定していました。

 

そこで山本さんが良かれと思った提案はお決まりの「前例がないから止めておいたほうがいい」という有様でした。
しかし、山本さんは納得をせずにまずは手を付けられるところから改革をしてゆきました。

 

具体的なPTA改革の事例は本書を読んで確認してみてくださいね。

この本は誰が読むといいのか?

この本はPTAのハンドブックということで、PTAに関わる父母や教職員全員が対象となります。
私が一番残念だと思ったのが、第四章が大して参考にならなかったところです。
現実にPTA改革というのは生半可なことでは成し遂げられないことでもあります。

 

とはいえ現行のPTA役員の方については巻末のPTA改革事例は大いに参考になると思います。
できれば、PTAで数冊買って、保護者全員に回し読みすることで意識が変わると思います。


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